エホバの証人の布教活動について

エホバの証人といえば(しつこい)勧誘を思い出すかたもおられると思います。エホバの証人の勧誘スタイルは輸血拒否と並んでエホバの証人の大きな特徴と言えると思います。

 

布教活動=奉仕

「聖書の中でイエスが命じておられる」というのを理由にエホバの証人は二人組で各戸を周り布教することを信者の義務にしています。布教のことをエホバの証人は「奉仕」「宣教活動」と呼びます。どうでもいいですが「宣教活動」の方がフォーマルな言い回しの気がします

 

一月に最低でも15分は布教に行くことが信者の最低条件です。実際は病気だったり高齢でもないのに毎月15分しか布教に行っていないと偉い立場の信者(長老と呼ばれる)に呼び出されて、もっと布教活動をするようにと言われます。

 

信者は奉仕時間と配布物などの数を紙に書いて、毎月末提出することになっています。

 

開拓者

開拓者というのは一年を通して毎月70時間入れ続けると宣言した人のことです。単純計算で毎日2時間以上布教しなければならないことになります。当然普通の仕事に就くことはほぼ不可能です。

しかしエホバの証人の内部では”開拓者”を目指すことが素晴らしいこととされていて、20代以上で開拓者でなければ若干白い目で見られる風潮があります。(地域制もあります。また当然ですが妻子がいる男性や病気・高齢であればその限りではありません)

世代によっては通信制の高校に行って開拓者になったりすることが推奨されていたりもして、これで人生が狂ってしまった人も少なくないと思います。

また、”開拓をとらえる”みたいなテーマのものみの塔が多かったりするせいか80代のおじいちゃんが頑張って開拓者になり、夏に熱中症で倒れたりしたこともありました。

 

補助開拓者

一月だけ50時間頑張ると決めて用紙にその旨を記入して提出すると「補助開拓者」になります。平日の集会で演壇から名前が発表してもらえて、他の信者から褒められます。なので普通に仕事をしているのにどうやってか補助開拓をする人もいます。

 

しかし一度補助開拓をしてしまうと「今月もやってみませんか?エホバ(神)が助けてくださいますよ」などと言われて連続で補助開拓をするよう圧力がかけられたりします。

 

さらに連続で補助開拓したら「仕事を調整して開拓の特権をとらえてみてはどうでしょう」などとプレッシャーをかけられるようです。

 

ちなみに開拓者も補助開拓者も昔はもっと長い時間しなければならなかったのですが、(うろ覚えですが開拓者は月90時間とか)年々緩くなる傾向にあります。

 

わたしは補助開拓も開拓もやったことがありません。布教活動が嫌いだったからです。というか好きな人いるのかな。「やれば楽しくなる」「神が助けてくださる」などと言ってくる開拓者は多かったですが、やりたい人だけやってればいいと思います。

集会≒教会へ行くこと

しばらくは基本的な用語などについて説明していこうと思います。

 

エホバの証人は唯一の”正しい”キリスト教であると自認しています。なので一応キリスト教の一派であると言えると思います。エホバの証人の初期の歴史を見るにプロテスタント系から派生したようです。

 

しかし一般的なキリスト教とは聖書の解釈が異なっていたりするため、エホバの証人キリスト教の一派だと認めたくない方もおられるようです。

 

集会≒教会

エホバの証人が一般的なキリスト教と違っていることの1つに「教会」という単語を使わないということがあります。

 

「教会」「礼拝」「讃美歌」といった、キリスト教になじみが無くてもどこかで耳にしたことがあるようなこういった単語をエホバの証人はなぜか使いません。

 

信者が集まる建物のことは「教会」ではなく「王国会館」と呼びます。なぜ「王国会館」なのかは定かではありませんが、英語での「Kingdom Hall」という名称を日本語訳して使用しているようです。

 

信者が集まり合うことも、たぶん一般のキリスト教では「礼拝に行く」などと言うのでしょうけれど、エホバの証人は「集会に行く」と言います。

 

集会は現在は週に2回なのですが、かつてはなんと週に3回もありました。平日に2回、週末に1回集まりあって聖書の勉強をする、しかもわたしの場合二世なので赤ちゃんのころからずっとです。どれだけ時間が無駄になったか……考えるのも嫌です。

唯一のメリットはバチカン聖堂に行ったときに誰も分からないような壁画が何を描いているのかが理解できるくらいでしょうか。正直必要な知識だとは思えません。

 

集会の内容について

集会(平日)

・歌と祈り

・聖書についての勉強

・勧誘の方法についての勉強

・歌

・聖書の勉強

・歌と祈り

みたいな感じです。一年くらい行っていないのでうろ覚えです。(いないと思いますが)現在の詳しいメニューが知りたい方は公式HPの「集会ワークブック」というところから見られます。

 

集会(週末)

・歌と祈り

・公開講演

・歌

ものみの塔の勉強

・歌と祈り

 

公開講演

これは男性信者が30分講話のようなものをする時間です。昔は45分でしたが数年前から短くなりました。話す方も準備が大変、聞く方も起きてノートを取ったり聖書を開いたりしなければいけないので大変です。(個人の意見です)

 

ものみの塔

勧誘に来た信者から「雑誌をあげる」などと言われて「ものみの塔」「目ざめよ!」という名前の雑誌(というか冊子?)を受け取ったことのある方もいらっしゃるかもしれません。

 

雑誌と聞くと分厚くて大きめのものを連想するので、エホバの証人が配っているのは雑誌に当てはまるのかよく分かりませんが、こういうのも英語(Magazine)をそのまま訳しているからこその問題なのかもしれません。

 

以前まで配布用の「ものみの塔」と信者が集会で使う用の「ものみの塔」は同一のものだったのですが、いつのころからか一般向けと信者向けで別々の「ものみの塔」が印刷されるようになりました。

 

信者の洗脳を強めるための内容は一般人に読ませるには微妙な内容だったのでしょうか。後、コスト削減のためという面もあるかもしれません。

 

後、聖書の勉強や「ものみの塔」の研究をすることを「研究する」と言います。エホバの証人のずっと前の名称が「聖書研究者」だったからだと思います。

 

エホバの証人の創設者はある程度純粋に聖書を”研究”していたのかもしれません。(ただしお金儲けにも使っていた模様?)

元エホバの証人、二世信者です。

ブログをはじめました。

エホバの証人”と検索したとき、Wikipediaのようなあまり深く踏み込んでいないページか、公式サイトか、元信者による元信者のための詳しいサイトが出てくるものの、エホバの証人をあまり知らない人がどんな宗教なのか分かるようなサイトはあまりないような気がしていました。

 

このブログでは教理の細かいところには踏み込まず、エホバの証人のシステムなどに焦点を当てて説明していきたいと思います。

 

説明してどうしたいのか?と言われそうですが、最終的な目的は注意喚起です。本当のことを言うと、日本でもこの宗教は禁止にして欲しいくらいです。実際にロシアではカルト認定されて禁止されているような宗教です。

 

エホバの証人は割と無害だと思われがちですし、実際エホバの証人が誰かに物理的な危害を加える可能性はかなり低いと思います。けれど、私のように親が信者で無理やり入信させられた人間にとっては本当に最悪な場所です。

 

そういった部分をもっと知って欲しいと思いました。